通信制高校の体験談:実際に通った人が語る学びや苦労

挫折からの再出発:通信制高校での学びと成長

現在30歳
独立して、会社を設立して零細企業の社長です。

社長というと「大学に入って経営学を学んで~」というイメージですが、私は高卒(通信制)です。


何故通信制を選んだのかというと…。


当時私は17歳、全日制高校の2年生でした。

お世辞にも頭がいいとは言えず、中学では最下位グループ。

当然希望した高校へは入れず、名前を書けば受かると言われる地域最底辺の全日制高校へ進学しました。


地域最底辺というだけあって当時はとても荒れた学校でした。

消火器を撒くわ非常ボタンを押すわガラスを割るわイジメ(ほぼリンチ)は起きるわ散々でした。
誇張抜きです。


なんとか1年は穏便に過ぎ、2年に進級して数ヶ月…。

同じ中学から進学してきた友人たちがよそよそしくなってきました。

新しい環境で新しい友人ができ、その友人たちと遊んでいた、ただそれだけなのだとは思うのですが、話しかけてもいまいちな反応しかありません。


段々と話の出来る人が減っていき、夏休み明けに不登校になりました。


そんなある日、同じ中学から別の学校へ進学した友人が休学をしていて、いつの間にか通信制の高校へ転学していたのです。


そこで初めて通信制高校というものがあることを知ったのです。


さすがにこのままズルズル行って中卒になってしまうのはマズい。
環境を変えよう。
話を聞いてすぐ思い立ち、親に頭を下げました。


さあこれでバラ色の高校生活だ!!と当時は思っていましたが…。

現実はそんなに甘いものではありませんでした。


1年生の単位を引き継いで転学の手続きが出来たおかげで、必要な単位を取ること自体はかなり楽でした。


私が入学した学校は、あまり年配や20歳を超えるような人はおらず、ほぼ同世代の人たちでした。

スクーリングと呼ばれる登校日に登校し、1教科につき授業を年に5~10回程度うけ、定期的に授業内容に沿ったレポート(小テストのようなもの)を提出。

それによって単位を取得していくというシステムです。


実際授業を受けてみると、隣になった人とコミュニケーションをとるわけでもなく、相変わらずの独りぼっち。

誰かが話しかけてくれるわけもなく、学校行事、体育の授業。
全て独りでした。

中には友人グループが出来たり部活をする者もいたようです。


結局卒業まで友人はできませんでした。


独りに慣れていたからいいものの、コミュニケーション能力がない人にはなかなか厳しい世界なのかもしれません。


合わせて登校をサボらない強い心。

どうしても残りの単位が減ってくると授業の間隔が空いてくるのでサボりがちになってしまうんです。


「全日制みたいに毎日行かなくていいなら楽じゃん?」

そんな甘い考えで通信制を選んだら間違いなく留年します。

通常1年かけてやる授業を圧縮して受けるんです。

勉強だって普通より頑張らないと追いつきません。


自己管理能力を鍛えるいい機会なので、通信制を選んだ人は是非頑張ってほしいです。

挑戦と孤立:通信制高校での勉強と人間関係の両立

私は中学校二年生の時クラスメイトからのいじめに遭い、不登校になりました。

一年半引きこもっていても義務教育の範疇であったため、留年などはなく中学卒業は出来ました。

しかし、高校に行けるかどうか悩んでいました。
人間関係を築ける自信がなくなっていたのです。

そんな時、先生から通信制高校の話を聞きました。

自宅学習がメインで週に一度、高校に授業を受けに行く仕組みであれば学業に集中できると思い、そちらに通うことにしました。

いざ通い始めると、周囲で私同様に授業を受けているひとたちも私と似た目的を持っている分、過度な干渉をしてこず、校内は会社のような一定の距離感が保たれていました。

かといって完全に孤立した集団というわけではなく、部活動や通っている地区別の集会など人間関係の構築に向いた要素がいくつかあり、積極性を持てば友人を作ることもできそうでした。

無理せず自分の時間を使って静かに勉強していくのは、非常に落ち着いた気持ちになれました。

ただ、通信制は通常の学校と違ってテストの答案提出で単位を取得していくのですが、授業を受けるタイミングと提出日が合わなかった場合が少し問題でした。

誤答が多く再提出となった際、先生のアドバイスなどが一切もらえないので、全て自分で調べて正解を見つけるしかないのです。

私の場合、計算式を覚える必要があり正解が毎回違う数学が苦手だったので参考書や教科書を見ても理解が遅く、何度も再提出を受けて時間を費やしました。

友人がいれば助言などもらえたかもしれませんが、学校と自宅が往復3時間かかり、授業が終わってすぐ帰宅していて部活動にも校友会にもほとんど参加しなかったため、困った時に頼る人がいませんでした。
その点は少しだけ後悔しています。

けれど、もし通信制高校という存在を知らなかったら、いじめで疲弊した精神のままで定時制高校に通うことになり、最悪の場合は中退していたかもしれません。

のびのびと勉強ができたあの三年間のおかげで、私は高卒になれて、その後の人生にも良い影響がもたらされました。

いま同じように進路に悩んでいる方は、皆と違う道を歩むのに抵抗があったとしても、理解のない人々に何か言われてしまっても、自分の後々に関わることとして選択肢のひとつに数えていていいと思います。

自己管理の重要性:通信制高校での成長と自信の獲得

まず最初に私について簡単に自己紹介させていただくと、現在は28歳の男性会社員で配送の仕事をしているのですが、実は私は高校時代に通信制高校に通っていました。


私が通信制高校に進学した理由は中学の頃に不登校になったことで、中学2年の秋から卒業するまで不登校が続いていました。


そんな状況だったので全日制の高校に通うのは当時の私の状況では不可能に近く、それでも高校は卒業しないとダメだと言うことで通信制高校を選択しました。


正直に言うと通信制高校に通うのも不安ではあったのですが、通信制高校は自分のペースで通えるので思ったより精神的には楽でした。


私が通っていた学校は火曜日に授業があって、それとは別に日曜日にも同じ内容の授業がありました。


基本的には期限内にレポートを提出しつつ科目ごとに決められた出席日数を満たせば良かったので、週1日のスクーリング日に登校していれば問題ありませんでした。


ただ私は長時間学校にいるのはちょっと嫌だったので、火曜日と日曜日の両方に参加して2回に分けて授業を受けていました。


あとは卒業までに30時間行事に参加していれば最短で3年で卒業することができたのですが、私の場合は過去の経験もあって集団に入るのが苦手だったので、どうしてもそれがネックになってしまいました。


学校の必修科目には1年次から3年次にかけてそれぞれ体育があったのですが、どうしても体育だけは授業に出ることができず、4年連続で単位を落としてしまいました。


それでも何とか勇気を出して先生たちの力を借りながらどうにか体育の単位を取れたのですが、体育は1年に1科目しか受けられなかったので、最終的には7年かけて卒業することになりました。


正直長くかかってしまったなと思ったのですが、集団に入るのが無理だった状況から頑張って体育の単位を取るところまで行けたので、それは自信を持てるきっかけになりました。


また通信制高校は基本的に授業やレポート・行事参加などは全て自分で決めるので、そういった意味では自己管理能力が鍛えられたと思うので、通信制高校に通ったことで得るものは多かったと感じています。


通信制高校は自己管理がとにかく大切なのでそれができないと卒業するのが難しくなってしまいますが、全日制と違って長い時間が確保できるのでそれを有効活用すればとても有意義な時間が過ごせると思います。


私自身も通信制高校に通っていたからこそ出来た経験や得られたものがあると思うので、今振り返ると通信制高校に通ってよかったと素直に思うことができます。