通信制高校での学び:自己責任と温かな支援のバランス
通信講座や職業訓練所など、全日制の学校以外でも学びの場所が増えてきました。また、大人の学び直しもピックアップされるようになってきました。通信制の高校に通ってみて、事情があって全日制を選択しなかった方や、あの時学びたかったけれど今なら学べるという方が、思ったよりも多かった事に驚いた記憶があります。かくいう私も通信制の高校を卒業しました。一度全日制の高校に入学したのですが、元来気が弱く不器用で、のんびりとしたマイペースの私は、義務教育が終わった以上すべての責任は生徒が持つ、成績も生徒自身の責任、というようなやや突き放した担任と折り合いがつかず中退、そして通信制の高校に転入したのです。挫折感の中通信制高校に通い始めましたが、まず教師との相性が悪く中退した私にとって、人情味に溢れる穏やかな教師陣に驚かされました。勿論高校ですので、勉強が出来なければ卒業は出来ません。しかし、教えよう、卒業させてあげよう、支えてあげよう、という姿勢が強く感じられたのです。また、不得手な事や出来ない事に対しても寛容的でした。全日制の学校とは違い、毎日顔を合わせる訳ではありませんので、クラスメイトや教師間の関係は密ではないのですが、それでも共に学ぶ仲間たち、皆教え子である、という雰囲気があったので孤独感はありませんでした。高校とは自己責任の上に成り立つものだと思っていた私には、こんなに素晴らしい学校があるのか、感動したほどです。しかし全日制のように学校側がカリキュラムを組むシステムとは違い、自分で選択し自分で学んで行くシステムの学校ですので、最低限の履修科目が取得出来ずに泣きながら留年、という体験もしました。友人たちは皆進級、進学したのに置いてけぼりになった気持ちにもなりましたが、そんな時でも恩師の皆さんは厳しく、でも温かく支えてくれたのです。不器用ながらなんとか卒業を迎えた時、担任教師は「良かったね!」と送り出してくれ、入学当時挫折感で一杯だった私は、こんな自分でも高校を卒業することが出来るんだ、と自信にも繋がりました。ストレートに、スマートに高校を卒業出来た訳ではないので、やや学歴に不安は今もあります。しかしそれはプラスにもなっているのです。面接に行くとき、「一度中退したのに卒業したんですね」と好意的に受け取ってくれる面接官や、性格のアピール等で「一度挫折しましたが不器用ながら高校卒業に向けてやり遂げることが出来ました。要領は悪いかもしれませんが、粘り強さが私の強みです」と言い切ることが出来るからです。高校を中退した時には、私の将来はどうなっちゃうんだろう、と先を見据えられずにいました。ですが、この体験があったからこそ得られた粘り強さはあると思います。同時に、学校の事で悩んでいるのだけど、あなたの時はどうだったの? と相談されたこともあり、私だけでなく皆学ぶ事や将来に対しての思いがあるということも知りました。学歴社会の今、学歴や学びに思いを悩ませる方も大勢いらっしゃいます。その中でも、通信制の高校という選択をし、たくさんの学び方や生き方があると体験出来、自分らしさがあっても良いのだ、ということを身を以て体験出来たことは、私の人生の宝なのだと思います。
予想外の未来:通信制高校からの進学と奨学金の選択
私は中学から高校生へは受験をせずにスポーツ推薦で進学しました。進学した年の夏前ごろの両親の離婚が決定し、私は母の方へ引き取られることとなり11月に高校を一時休学し他県へ引っ越すこととなりました。引っ越してからすぐ編入することはなく4月から編入を遅くすることになり半期分の単位が入らないため実質浪人となりました。普通の一般高に通うのも良かったのですが、あまり学業に強く魅力を感じなかったため、自由に時間を使え、土日にしか学校がない通信制に目をつけ平日は働き収入を得て高校生活を過ごそうと考えました。通信の高校生活は基本的に前期半期に別れ授業を主に自分の好きな教科を中心に卒業までに単位を取得していくという方法で、学期末にテストと土日の出席により単位の所得の有無が決まるといった感じであった。私自身あまり勉強は得意でないと思っていたが引っ越して私は自分の部屋というものを始めて手に入れられた。以前は父と同じ部屋で10時には明かりが消え、居間では姉がテレビを見ていたので勉強などできる環境ではなかった、しかし今回の通信制の高校は自分の自主勉強がとても重要であり、自分の部屋を手に入れて初めて深夜まで好きに勉学などに取り組めた時、純粋に楽しいと感じしっかり自主学習に取り組めた。おかげで評点平均が4.5ほどあり通知表はほとんどオール5の評価であった。高校入学の時には思ってもいない高校生活になり平日は週5ほどで働き、土日には学校に行くといった学生ライフでした。しっかりアルバイトもできたので高校生で月10万円ほど収入がありました。成績もかなり良く、大学も指定校推薦で進学でき、また奨学金も借りれるとのことでもあったため入学当初は思いもしなかった将来の進み方をしたと感じました。普通高とは違い年間行事や親密になれるようなクラスも存在しないため通信高校では学友はとても作りにくい物であったため一般的な高校生ライフは送れなかったため、そこは是非味わってみたかったとも思うことありますが、収入と自由がある通信制も悪くはないと考えます。
通信制高校の選択が将来に役立った:留学や仕事での経験への影響
私は現在36歳になる、外国暮らしのシングル女性です。なので、通信制高校に通ったのは、随分と昔になってしまいました。それでも、通信制高校に通って良かったと今でも思っています。なので、私の経験や感じたことを書かせていただきますね。参考になることがあれば幸いです。21年前、私は一旦進学校として有名な私立高校に入学しました。そこは勉強漬けな上に校風が厳しく、大雑把な性格の私は、がんじがらめの生活に疲れきってしまいました。次第に学校に行くのが苦痛になり、勉強も嫌いになり、両親と相談の上に、高校2年生になる時に通信制高校に切り替えました。最初は、正直恥ずかしさがありました。世間体が悪いように感じたのです。でも、結果的には良い決断をしたと思います。私の通った学園は、登校日は月に一回で、あとはテレビやラジオを通しての授業で、レポートを書いて提出する形でした。なので、自由な時間を持てましたし、自分で勉強する習慣も持つことができました。進学校の時は、授業が面白いと思ったことがなかったのですが、画面を通して基礎から丁寧に説明してくれるので、だんだん勉強が面白くなりました。特に、化学はもう一度取り直したのですが、「あ、なんだ、そういうことだったの?」と、ようやく理解し、気づいていたら一番好きな科目になっていました。勉強が好きになった上に、担任の先生にも友人にも恵まれ、初めて学校って楽しい所なんだなと思いました。この時学校嫌いを克服し、勉強を好きになったのは、後の人生において本当に役立ちました。私はその後アメリカに留学し、いやというほど勉強することになりましたし、その後の人生においても勉強がつきまとったからです。また、集団組織に対する苦手意識がいくらか克服できたのも良かったです。これはその後仕事するときに、役に立ったと思います。結果的には、私は通信制高校を選んで良かったと思います。ただ、勉強するために自分を律することはやはり必要になりますので、しっかりとした目的や動機付けを持つ必要があると思います。通信制高校を選ばれる方は、その点を意識すると、良い高校生活が送れると思いますよ。