多様な人々との交流ができる通信制高校:学校内での個性豊かな出会いと経験
現在24歳の会社員です。普通科の高校に通っていましたが途中で体調を崩し、通信制高校に再入学しました。学校には同じように普通科の高校に通っていたけれどなじめず途中でやめてしまった子や、人間関係を築くのが苦手な子、ギャルっぽい子など実に多様な生徒が集まっていました。あれだけいろいろなタイプの人と接することができる場所はなかなかないと思います。スクーリングは2週間に一回程度、普段はテキストで自習をしつつ学校に課題レポートを提出する形式で学習していました。得意な教科では特に困ることはありませんでしたが、苦手な数学でわからない点が出てきたときには身近に質問できる先生がいないため学習を進めることが困難となる場面も多々ありました。そのため高校2年生ごろからは並行して予備校にも通っていました。また、スクーリングが少なく友達と仲良くなる機会があまりないのが当時の悩みの1つでした。今考えると、もっとアルバイトや習い事など学校外にコミュニティを広げておけばよかったなと思います。進路は4年制大学を受験しました。生徒数が少ない通信制に通っていたおかげか高校の先生も全面的に受験をバックアップしてくださり、2次試験に小論文の課題がある学部を受験したので、担任の先生につきっきりで小論文の添削をしていただくことが出来ました。最終的には偏差値60程度ある関東の某国立大学に合格できたので、通信制高校に進学したからと言っていい大学には進めないというわけではなく、結局は本人の頑張り次第かなと思いました。同じ高校に通っていた友達も、国立薬学部に合格していました。通信制高校は普通の高校と違い登校日数が少ないため、自分の時間をたくさん取ることができます。そのため、過ごし方次第で非常に充実した生活を送ることもできれば、無駄な3年間になることもあります。時間をどういう風に使って高校生活を送るのか、普通の高校生以上にしっかり考えたうえで有意義な時間を過ごしてほしいです。
新たなつながりと成長:通信制高校での友人関係と自己実現
私はいじめが原因で集団生活が怖くなり、中学3年間で数えるほどしか登校していません。中学校時代には親の倦怠期も重なって対人恐怖症になり、学校どころか外出も1ヶ月に1度あるかどうか、だったと思います。しかし中学3年生になって進路を決めなくてはいけなくなったとき、「出席日数が足りないと全日制の高校には行けない」ということを知らされました。そんな私に与えられた選択肢は3つ。定時制高校、通信制高校、中卒で就職、です。なにも技術がない自分は最低限、高卒資格を取っておかないと将来苦労することは想像ができたので、定時制か通信制かで迷いました。当時の2つの違いは通学日数と開校時間で、定時制は毎日夕方から通うシステム、通信制は週に1度、朝から夕方まで登校するようになっていました。親や先生とも相談した結果、今まで引きこもっていた自分が急に毎日通うことは大きなストレスになると判断し、通信制高校へ進学することになりました。私が通っていた通信制高校は週に1回、朝から夕方までで5~6コマの授業を受け、登校がない間はレポートを書いて勉強する、というものでした。生徒は私のように学校生活に馴染めなかった人、全日制高校を退学した人、大人になって高卒資格を取るために入学した人など様々です。基本的に皆人間関係がまっさらな状態で入学するので1人で行動する人が多く、運動会や文化祭もないため、人と関わってこなかった自分にとってとても気が楽でした。自宅でもレポートをする時間以外は自由なので、週1の通学で慣れてきたらお小遣い稼ぎと社会勉強のためにアルバイトも始めました。もちろん通信制高校でも友達や恋人を作ることはできます。ずっとひとりぼっちだった私はまず共通の趣味をもつ1人と出会い、そこから色々な人とつながって、高校卒業時には10人近くの友達ができました。そんな友達の中には通信制で出会って結婚・出産して幸せな家庭を築いている人もいます。通信制高校ではれっきとした高校卒業資格がもらえますが、私の学校では就職の斡旋等はありませんでしたし、世間的には多分「普通」ではないのだろうと思います。でも、通信制がなければ自分は「普通ではないもの」にすらなれず、家で親に迷惑をかけながら自堕落な人生を送っていたことでしょう。様々な理由で学校へ行けなかった人にとっては、最初の1歩を踏み出し、社会とまた繋がるチャンスの場なのではないかと感じます。
挑戦と成長:通信制高校でのスケジュール管理とやる気の維持
30歳、3人の子供を持つ主婦です。私が通信制高校を選んだ理由は、海外から中学2年のときに日本へ帰国してきたのですが転校先の日本の中学校になじめず、中学3年生の時期に登校拒否をしていたことから高校進学をしても同じような状況になるのでは、と思いいろいろと調べてみたところ県内に公立の通信制高校があるのをみつけました。その中学校から通信制高校への進学は初めてだったため学校側からも反対されていましたが自分で資料等を集め無事進学することができました。通信制高校は本当にいろいろな事情を抱えた方が通っており、他人への関心が低く私にはとてもよい環境でした。私と同じ年には60代の女性も入学しておりましたし、高校卒業資格を取るため別の学校へ通いつつ通信制高校で単位を取得しようとしている方もいました。学校では3年で卒業する、4年で卒業する、など自分でスケージュールを立て選択し授業を受ける方式だったのですが私は3年で卒業する予定で授業を選択しました。学校は平日2日と日曜1日のスクーリングがあり科目ごとにスクーリングを受けなければならない回数がきまっていて、1年間を通して授業を受けていくことになっているため自分自身でスケジュールをしっかりと調整しないと単位が取れなくなってしまいます。そして授業回数が少ないため自宅でのレポートへの取り組みもありました。授業外では運動会や学校祭もあります。子供連れでくる生徒さんもいたり、修学旅行は私の学年では希望者が少なすぎて中止になる、など通信制高校らしい事態もありました。私自身は実際は3年半での卒業となりました。自分自身でのスケジュール管理が甘くどうしても1科目単位を落としてしまうことになりとても悔しい思いをしました。その後卒業から半年後の春に美容専門学校へ進学しました。通信制という誰も知り合いの居ない干渉されない学校が私には合っていたと思います。注意するのはスケジュール管理と、やる気を失わないことだと思います。