通信制高校での留年・再履修はあるのか?

通信制高校は「自分のペースで学べる学校」として知られていますが、それでも卒業には一定の条件があります。そこで気になるのが「留年」や「再履修」という制度。通信制高校にも、全日制と同じように留年という概念はあるのでしょうか?また、単位を落としたら再履修が必要なのか?本記事では、通信制高校における留年や再履修の仕組みをわかりやすく解説します。

通信制高校における“留年”の考え方

通信制高校では、基本的に学年制ではなく単位制を採用している学校が多いため、「◯年生を留年する」といった概念はあまり使われません。卒業のためには、必要な単位(74単位以上)を在籍3年以上で修得することが求められます。

つまり、単位が取れなかった場合でも「進級できない」というよりは、「卒業時期が延びる(=在籍期間が延びる)」という形になります。

単位を落とした場合はどうなる?

通信制高校では、定められた単位を修得できなかった場合、その科目のみ再履修することになります。再履修では以下の点に注意が必要です:

  • レポート提出が不十分だと評価されない
  • スクーリング(登校)不足でも単位認定されない
  • テストで一定の成績を取る必要がある

ただし、再履修は「自分のペースで進められる」通信制高校の利点でもあります。必要に応じて翌年に持ち越すことができるため、無理せず学ぶことが可能です。

卒業が遅れるケースとは?

以下のような場合には、卒業が延びてしまうことがあります:

  • 履修計画を立てず、取得単位が足りない
  • レポート提出の遅れや未提出が続いた
  • スクーリングを欠席しすぎて出席条件を満たせなかった
  • 必要な特別活動時間(30時間以上)に達していない

こうしたケースを避けるためには、定期的に教員と学習計画を確認し、計画的に進めていくことが重要です。

留年・再履修を防ぐためのポイント

  1. 年間の単位計画を立てておく:履修漏れを防げます
  2. レポートや課題は早めに提出:貯めると大きな負担に
  3. スクーリングにはなるべく出席:出席不足は単位未認定に
  4. 進路・生活も含めた相談を活用:教員やカウンセラーを頼る

まとめ

通信制高校では、留年という形は明確に存在しませんが、必要な単位が足りないと卒業時期が延びるため、結果的に“留年に近い状態”になることはあります。ただし、再履修制度が柔軟に用意されているため、焦らずに確実に単位を積み重ねていくことが大切です。しっかりと計画を立て、無理のない学習を継続することで、スムーズな卒業を目指しましょう。