通信制高校では、自宅学習を中心に学ぶスタイルですが、「定期試験ってあるの?」「どうやって成績が決まるの?」という疑問を抱く方も多いでしょう。実は、通信制高校でもきちんとした評価制度があり、定期試験やレポート、スクーリングの内容が総合的に判断されます。この記事では、通信制高校における定期試験の内容や、評価の仕組みについてわかりやすく解説します。
通信制高校における「評価」の3本柱
通信制高校での評価は、以下の3つを中心に構成されています。
- ① レポート(課題)提出
- ② スクーリング(登校授業)への出席
- ③ 定期試験(テスト)
この3要素をバランスよくクリアすることで、単位が認定され、卒業に必要な単位数に加算されていきます。
① レポート提出の役割と重要性
各教科ごとに定められた数のレポート(課題)を提出する必要があります。これらは教科書や資料を見ながら進めることができ、基本的には自宅で取り組む形式です。
- 1教科あたり年間4〜8通程度のレポートが必要
- 提出期限を守ることが単位認定の前提条件
- 内容に誤りがあった場合は再提出を求められることもある
レポートの内容は評価に直結するため、丁寧に取り組むことが重要です。
② スクーリングでの出席と態度も評価対象
スクーリングとは、通信制高校における対面授業のことで、学習の理解を深めるために設定されています。スクーリングへの参加状況も成績評価の一部として扱われます。
- 年に数回、集中形式で行われる学校もあれば、週1回の通学型もある
- 出席日数が少なすぎると単位が認定されない可能性がある
- 授業態度や積極性も評価に含まれることがある
無理のない範囲で参加し、質問や発言を通じて積極性を示すことが評価アップのポイントです。
③ 定期試験の実施と内容
通信制高校でも、通常の高校と同様に定期試験が行われます。これは、レポートやスクーリングで学んだ内容をしっかり理解しているかを測るための重要な評価要素です。
- 前期・後期に1回ずつ実施されるのが一般的
- 試験範囲は提出済みのレポートとスクーリングで扱った内容が中心
- 試験は会場に出向いて受けることが多いが、オンライン試験に対応している学校もある
試験の結果が一定基準を下回ると、単位が認定されない場合もあるため、事前の復習は必須です。
総合評価の方法
通信制高校の多くでは、以下のような配点で成績が評価されます(学校によって異なります)。
- レポート:40%
- スクーリング:20%
- 定期試験:40%
この配点からもわかるように、どれかひとつが欠けると単位が取れなくなるリスクがあるため、バランスよく取り組むことが重要です。
単位認定の条件
成績とは別に、単位を認定されるための最低条件も存在します。
- すべてのレポートを提出済みであること
- スクーリングに規定回数以上出席していること
- 試験で一定以上の得点を取っていること(概ね60点以上)
これらをすべて満たすことで、ようやく「1単位」が与えられます。
まとめ
通信制高校では、レポート、スクーリング、定期試験という3つの柱で学習の進捗が評価されます。全日制に比べて自由度が高い分、自己管理とバランスの取れた学習が求められます。しっかりとスケジュールを立てて学び、確実に単位を取得していくことが、スムーズな卒業への近道です。